三十代半ばを過ぎた頃から、シャンプーのたびに指に絡みつく抜け毛の量が気になり始め、最初は安易な気持ちで市販の育毛剤を使い始めました。当時は育毛剤と発毛剤の違いなど全く意識しておらず、どちらも髪に良いものだろうという程度の認識しかありませんでしたが、一年ほど育毛剤を使い続けても、抜け毛が減ったような気はするものの、期待していたボリュームの回復には至りませんでした。そこで改めて調べてみたところ、育毛剤はあくまで今ある髪を守るための予防策であり、すでに地肌が見え始めている私の状況には、新しい毛を生やす発毛剤が必要だという事実に辿り着いたのです。初めて発毛剤を手にしたときは、第一類医薬品という表記に少し緊張しましたが、薬剤師さんからミノキシジルの効果や使用上の注意を丁寧に説明してもらい、納得して使い始めることができました。育毛剤はサラッとした使い心地のものが多かったのですが、私が選んだ発毛剤は少し粘り気があり、効いているという実感を強く感じたのを覚えています。使い始めて最初の数週間は、初期脱毛という一時的に抜け毛が増える現象に驚き、不安になって相談したこともありましたが、これは新しい毛が下から古い毛を押し出している証拠だと教えられ、根気強く継続しました。四ヶ月が経過した頃、鏡を見ると、それまで産毛さえなかった部分に細い毛が生え始めているのを発見し、育毛剤では得られなかった手応えに感動しました。育毛剤は日々のスキンケアのように頭皮を健やかに保つためのもの、発毛剤は薄毛という症状を治療するためのものという明確な違いを、身をもって体験した形です。もちろん発毛剤は価格も高く、毎日欠かさず塗布する手間もかかりますが、自分の悩みの深さに合わせた選択をしたことで、精神的な焦りからも解放されました。もし今、かつての私のように何となく育毛剤を使い続けて効果を感じられない人がいるなら、まずはその製品の目的が自分の要望と合致しているかを見直すことを強く勧めたいですし、正しい知識を持つことがどれほど大切かを痛感しています。
私が育毛剤から発毛剤へ切り替えた理由と実感