鏡を見るたびに気になっていた頭頂部の薄さを直視できなくなり、私はついに薬局でミノキシジル配合の発毛剤を購入することを決意しました。それまではネットで育毛シャンプーやサプリメントを細々と試していましたが、やはり医学的な根拠がある医薬品の力に頼るべきだと考えたのです。最寄りの大きなドラッグストアに足を運ぶと、育毛剤コーナーの片隅に「薬剤師にお声掛けください」という札とともに、ミノキシジル製剤の空箱が並んでいました。第1類医薬品であるため、現物はレジ奥の棚に保管されているのです。レジに向かう際は少し勇気がいりましたが、担当してくれた薬剤師の方は非常に手慣れた様子で、周囲に配慮しながら小さな相談ブースへ案内してくれました。そこで渡されたのは一連のチェックシートでした。心臓病の既往歴はないか、血圧は安定しているか、頭皮に炎症はないかといった質問に対し、一つずつ回答していきました。ミノキシジルが血管に作用する成分であることを、薬剤師の方は非常に丁寧に説明してくれ、単なる「毛が生える魔法の薬」ではなく、あくまで医薬品であることを再認識させられました。説明の中で特に印象的だったのは、効果が出るまでには最低でも四ヶ月はかかり、最初は初期脱毛といって古い毛が抜ける時期があるという点です。これを事前に聞いていなければ、途中で不安になって止めてしまっていたかもしれません。会計を済ませて紙袋に包まれた製品を受け取ったとき、私はようやく自分の悩みに対して本格的な一歩を踏み出したという、不思議な高揚感と安心感を覚えました。帰宅後、早速風呂上がりに説明書を読み込みながら塗布を始めましたが、薬局で購入した製品は、正確な量を計量できる構造になっており、使い勝手も非常に考えられていることに驚きました。数日使い続けても特に痒みや違和感はなく、これなら続けられそうだと感じました。薬局で直接購入することの良さは、このようにプロの説明を受けた上での「納得感」があることだと思います。ネットでの買い物は便利ですが、自分の健康状態と照らし合わせて成分の安全性を確認してもらうプロセスは、対面ならではの安心感がありました。これから長い付き合いになるであろうミノキシジルですが、あの日の薬剤師さんの「根気よく続けてくださいね」という言葉を励みに、毎日欠かさずケアを続けていこうと心に決めています。
初めて薬局でミノキシジルを買った日の記録